男の楽園 女の地獄

どちらかと言えば女性向け?官能小説 7/23

茉莉の想い

茉莉は緒方のいない部屋で意識を取り戻し、強烈に喉の渇きを欲した。

冷蔵庫・・

わずか数メートル先も、歩いていけそうもない・・

その時、カウチ前のテーブルに気づいた

氷で冷やしたピッチャーとグラスが銀の盆に置いてありピッチャーは2種類で、オレンジとウォーターとしゃれた文字で書いてある。

これなら少々、手をのばすだけで・・

茉莉は砂漠でのどの渇きにうえた人のように手を、痛む体をこらえて水に手を出した。

喉に通る冷たさが心地よい。

茉莉はお代わりをした。

それで、少し落ち着きカウチに体を横たえる・・

このカウチはカウチといってもソファベッドと言って良い大きさだ。

クッション性も良く、明らかに高級品とわかる。

茉莉の頭には大きな羽枕のクッションがあてがわれている・・

茉莉も何度か室内を出て、他の奴隷も見たしその扱いも見た。

ホテルの規則で日焼け禁止 致命的な傷を残さない 紳士の社交場のマナーを

守る・・とあるので、女性が裸で四つん這い以外は、他の高級ホテルとの違いが一見分からなくも見える。

が、そこがネックで、「普通」だからこそ、男たちは純正装の格好をしているからこそ

女たちの裸体姿がよりエロチックになるよう設計されているのがわかってきた。

また、緒方が折に触れ「ほかのご主人様」と言っている意味も良くわかる・

廊下ですれ違っている分はわからないが、個室では蛮族なのだろうな・・とか

緒方がやさしいわけではない。

緒方は「知的すぎる」のだ。

確かに緒方は、茉莉を苦しめる・・

が、それは茉莉には緒方が泣いているように見える・・

小さな子供が・・

かわいそうに・・

とても茉莉の立場での感想ではないが、茉莉には、そう思えた・・

そして、またうとうとと夢の世界に入る茉莉・・