男の楽園 女の地獄

どちらかと言えば女性向け?官能小説 7/23

緒方は無口で部屋に戻ってきた。

茉莉は眼を覚ましていたが、動く気になれず横たわったまま・・

その裸体でカウチに寝そべる茉莉を見て

緒方は一言

「美しいな・・」

茉莉は、一瞬緒方が何を言ったのか耳を疑った。

照れたように「僕が美しいもの以外を欲しがると思うか?」

確かに緒方の性格ならそうだろう・・

ラファエロに描かせたいぐらいだ」

なるほど、ルネサンスをお好みらしい

では、ピエタではないの?

ふと、茉莉に浮かんだ思考

ミケランジェロ傑作のピエタ

傷ついたキリストを抱く慈愛の表情

貴方がもとめているのは?

茉莉は全く食事はしてないが食欲もない

「食欲がないのは・・無理ないが・・続くと嚥下障害になる・・

無理をしてでも・・フルーツぐらいは?」

茉莉の答えを聞かず緒方はフルーツ盛り合わせを注文した。

ボーイはわずかの時間で運んできて去る。

確かに、フルーツの芳香は美しい。

茉莉が少し興味を示したのを敏感に悟って

「僕はもう夕食も済ませてる。一口でも食べれるようなら食べたほうがいい」

茉莉はまるで緒方の懇願を聞くように南国フルーツを一つフォークで食した。

「おいしい・・」

その言葉は緒方を嬉しがらせたようだ。

「良かったよ・・口に合うものがあって・・できるだけ食べてくれ」

茉莉は緒方を見つめる

緒方の言いたいのはそんなことではないのではないか・・?

一口サイズにカットされている、フルーツの二口目を取ろうとして

フォークを取り落とした。

あ・・

(茉莉には、その体力も残ってないんだな・・)

緒方は察して無自強いはしなかった

無言の空白・・

その時、ざあっと雨が降り出す音が聞こえた

通り雨だろう

が、かなり激しい

緒方は窓に見に行く

バルコニーはかなり広く、二人組のチェアセットが置いてある

緒方は茉莉の腕を掴んで、連れ出した

「ご、主人・・様・・?」

激しい雨

にも頓着せず、緒方がバルコニーへ出る

緒方の衣服はあっという間にびしょ濡れだ

当然、茉莉も

緒方は茉莉を背中にそらせて乳首を両方の手でつかんだ

あ、つぅう!!!

茉莉の悲鳴は雨にかき消されている

大雨のなか、茉莉は緒方に乳首だけで体重を支えるというポーズを取らされ喘いだ

が、緒方が直接、茉莉に触れてくるのは珍しい

ウゥウッゥ!!

茉莉は耐えながら、二人のなかになにか起こっていることを感じていた・・

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