ショータイム
軽い夕食を済ませても、まだ寝るには早い。
緒方が「ショーでものぞくか」と茉莉を連れだした。
それは円形のホールで 下の壇上に奴隷が
周りをぐるっと 個室席が並び・・パリのオペラ座のようだが・・
圧倒的に空気が違う
真ん中の複数の奴隷たち・・が全員吊られている。
彼女たちのおびえた表情から、始まることが予想される。
「ここはお互いの奴隷を観賞する場所でね・・」と緒方。
茉莉は今は観客席にいるが、あの真ん中に立たされる可能性もあるのだ
茉莉が身を震わせた
ドラムロールとともにショーが始まり 茉莉は眼をそむけている
敢えて見ろ・・と緒方は言わなかった
が、茉莉は自分の来ているガウンの意味を知らなかった
このホテルで女性は裸体
なのに 今日 茉莉はドレスガウンをまとって歩いている
「持ち帰り」
緒方が茉莉を買い取ったことを、茉莉はまだ知らない・・