男の楽園 女の地獄

どちらかと言えば女性向け?官能小説 7/23

休暇の終わり

「明日 チェックアウトするからね」

唐突に緒方に言われて、茉莉は戸惑った。

ご主人様が変わるという意味だろうか・・?

ノックとともに荷物をボーイが運んでくる。

緒方は無造作に受取、開けた。

注文した品がすべて入っているか確認している様子だ。

納得したように箱を茉莉に渡してきた。

「明日の茉莉の服だ・・」

言われて、中を開けてみる・・

下着からワンピースまですべてそろっている。

「いつまでも休暇をとっていられないからね・・」

??

「茉莉・・お前は僕が買い取った・・」

「あ・・」

茉莉は一瞬、返事ができずにいた。

それは、このくるくるとご主人様が変わり続けるホテルにいなくていいこと・・

それと・・緒方一郎の専属奴隷になったこと・・

茉莉はどう考えていいかわからなかった・・

緒方は茉莉の思考を停止させたかったらしい

「茉莉 最後の夜に乾杯しよう」

無理やり強いワインをすすめられて・・茉莉はそのまま眠りにおちた。

緒方はこの件を、できるだけ茉莉が何も考えるスキがない間に進めたいらしい・・

翌日も、「着替えなさい」とバスルームに押しやられ、その日は朝食無しで出発した。

なんと、ホテルのヘリポートから緒方家のヘリポートへ直行である。

そのまま、緒方は仕事と言って出て行った。

茉莉は久しぶりの服・・上等の高級なレースの下着に白いワンピースで・・

それは、ひどく似合っていた

緒方家の使用人に迎えられ、ただ、それだけで疲れ切った

そんな茉莉を「茉莉の部屋」と教えてくれた年長の使用人が、一人で過ごせるよう計らってくれたようだ。

上等で広い部屋で、続き部屋に明るいドレッサールームとバスルームがついている。

昼食はたっぷり贅沢ななものが運ばれてきたが、「申し訳ないけれど・・」と茉莉は謝りながらあまり手を付けらなかった。

ピッチャーとグラスだけがいつでも飲めるようにとテーブルに残された。

緒方一郎が帰宅してはじめて見るのは茉莉の寝顔となる・・