男の楽園 女の地獄

どちらかと言えば女性向け?官能小説 7/23

Serenade

茉莉はメイドから普段、この緒方家ではダイニングで食事をしていると聞かされ、今まで運んでもらっていた食事を断った。

クローゼットにはあふれるほど服がある。

茉莉はそのなかからシンプルな1枚を選び、緒方が帰ったら一緒に食事をとるとメイドに告げた。

メイドは喜んだようで、緒方の大体の帰宅時間 普段の緒方の習慣を教えてくれた。

帰宅した緒方が見たのは、窓を少し開け月を眺めている茉莉だった。

「ああ、一郎さん、おかえりなさい。今日は月が綺麗ね、]

茉莉の言葉に息を飲む。

「お食事の用意はできてるそうよ。すぐ行かれる?それともお疲れかしら?」

「ああ・・」緒方のほうが戸惑っている。

「今日は庭を散歩したそうだね、大丈夫だったかい?]

「ええ・・とてもきれいなお庭ね・・見飽きなかったわ」

さりげなく茉莉が緒方の腕に手をまわし、

二人はいつも前からそうしていたかのように、ダイニングの席に着いた。