男の楽園 女の地獄

どちらかと言えば女性向け?官能小説

始まり

茉莉は緒方の反対があったが、結局その食堂に仕事を見つけてきた。

そこでは慢性人手不足で給金が少ないので人が来ない・・があったので・・また街の人のほうが素性を見ぬくにはたけている。

これは・・どこかのお嬢様だなと思っても暖かくむかえいれてくれた。

茉莉は緒方からクレジットカードを渡されていたが、交通費分の1万円を出金した以上はさわっていなかった。

緒方を刺激しないように、茉莉はそこで朝食の時間から16時までとわがままな条件で雇ってもらった。

問題は緒方にどう報告するかだ。

茉莉は・・「緒方一郎」について考えてみる。

あの、とんでもないホテルで それでも彼は優しかったのではないか?・・と思えてくる・・

緒方が例の夜、叫んだ言葉「俺が知らないのは思いやりいたわりあいいつくしむことなんだ・・」と

それが本当なら、とても気の毒な人だ

だが、本当に?

少なくとも茉莉はこの家でとてもたいせつにされている

「緒方一郎」を意識し始めた茉莉・・

緒方は茉莉を思いやりいたわりいつくしんできたではないか・・?

まさか、それも自覚がない?

茉莉にとって異人種の彼を理解しようと・・茉莉は考え込んだ

 

 

 

 

展開

茉莉は日をおって回復しているようで、昼間は外をあちこちで歩いている様子だ。

緒方と茉莉が顔を合わせるのは、夕食時ぐらいしかなくなったが、茉莉のほうが今日は〇〇方面を歩いたなど笑顔で報告していた。

が、緒方のほうが日ごと顔が暗い。

茉莉は困ったように、食事が終わったころ、

「一郎さん 良かったら今日は少しワインでも、食後の時間を楽しまない?」と声をかけてきた。

茉莉の部屋も3室続きの居間・ベッドルーム・ドレッサーバスルームに分かれている。

茉莉は自分の居間に緒方の手を取って導いた。

ワインで乾杯して、茉莉は緒方を覗き込む。

どうしようかためらうように「一郎さん・・あの・・今日ね住み込みの食堂の手伝い募集を見かけたんだけど」

緒方が、とたん反応する。

「茉莉には無理だよ そんな仕事・・立ち仕事などしたことないだろう!?」

「でも、誰でも最初は初めてよ?」

言いながら、緒方が頭を抱え込む様子を見ていた。

(この屋敷からして彼が相当の金持ちなのは想像がつくけど・・)茉莉は軽く吐息をついた

「僕は失敗人だ・・誰も愛さず愛されず・・それでかまわないとやってきた・・

やっと見つけた宝石も・・今までの罪の報いで失うのか・・・」

血を吐くような告白を聴いて、ソファから立ち上がり茉莉がそっと緒方の前に座る。

「一郎さん・・これからでもいくらでも間に合うわ」

瞬間、茉莉は緒方にすくいあげられるように緒方の膝に乗せられて骨もおれんばかりに抱きしめられていた

「茉莉 アヴェ・マリア・・ 僕を見捨てないでくれ・・」

(この人は 私を偶像に見立てていたのかしら・・?)

それでも 敏感な茉莉はここで、拒否するのがどれだけ残酷かもわかった・・

「大丈夫だから・・」茉莉が緒方の腕の中で優しく言う。

それから続きドアをあけて

緒方の背広を脱がせハンガーにかける

メイドがすでに着替えを用意しているのを見ると、することはないと茉莉はそっと出て行こうとした。

が、するどく手首をつかまれ「そばにいてくれ・・」

そのままシャワールームに入る。

茉莉は困ったように、緒方のベッドルームで色々珍しそうに部屋を見渡していた。

シンプルで高級なデザイン。

かなり手ばやくすませたらしく 緒方はすぐに出てきて、茉莉を抱き上げてベットへ運んだ。

「何もしないから・・」緒方の囁くような声。

その夜、緒方は何もせず、ただ後ろから茉莉を抱きしめて眠った。

多分、これは彼にとって必要な眠り・・

茉莉もワインの効果もあって眠りに落ちて行く。

この、お互いに遠慮しあいながらのカップルはどこに落ちつくのか・・?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

仕事

緒方は茉莉が「働きたい」というとはまるで予想していなかった。

体調だってまだ完全ではないし・・

「自分のそばにおいておきたい」のが本音だ。

が、緒方は茉莉が望めば止められないし、この話題は微妙なヴエールに包まれている。

お互いがお互いの傷に触れ合わないように・・

茉莉は緒方のプレゼント・・大量の洋服等も断ればかえって緒方を傷つけるのではないか・・と黙って受け入れているように感じる。

かといって この間の夜は?

茉莉がわからない・・

とにかく、仕事なんて!

関連会社の小さな、人間関係の良いところにポストを探そうか?

茉莉が奴隷だったということを知っている会員がいるクラスの会社では、茉莉は軽蔑されてどんなセクハラにあうかわからない・・

茉莉自身がどういうところを見つけてくるか・・?

緒方の悩みは尽きなかった・・

 

Serenade2

茉莉は食事のあと、緒方を庭園の散歩に誘った。

ゆっくり花の芳香と月あかりを楽しみながら

「一郎さん、色々気を使ってくれてありがとう

私、まだ具体的にはわからないのだけれど・・働こうと思うの」

「働く!?」

緒方のほうが絶句した。

「君はまだ 体も戻ってないし・・とにかく無理だよ!!」

ものすごい勢いでとめられて茉莉がびっくりしている。

「だって、どの女性もやってることよ?

まあ、私ももう少しは甘えさせてらうかもしれないけど

このままではよくないと思うし・・

仕事は・・とにかく見つかると思うの」

緒方は固まっていた。

茉莉の言う通り、何でも良ければみつかるだろう・・

が、本来の茉莉がついたはずの大企業の秘書のような仕事は、茉莉が一度奴隷になった・・という噂はすぐながれるだろう・・

そうすれば、格好のセクハラの餌食になる・・

緒方はふる回転で茉莉の安全を考えていた。

茉莉の意志を尊重し、茉莉が傷つかないように・・

無言になった緒方を茉莉が心配そうに見上げていた・・

 

Serenade

茉莉はメイドから普段、この緒方家ではダイニングで食事をしていると聞かされ、今まで運んでもらっていた食事を断った。

クローゼットにはあふれるほど服がある。

茉莉はそのなかからシンプルな1枚を選び、緒方が帰ったら一緒に食事をとるとメイドに告げた。

メイドは喜んだようで、緒方の大体の帰宅時間 普段の緒方の習慣を教えてくれた。

帰宅した緒方が見たのは、窓を少し開け月を眺めている茉莉だった。

「ああ、一郎さん、おかえりなさい。今日は月が綺麗ね、]

茉莉の言葉に息を飲む。

「お食事の用意はできてるそうよ。すぐ行かれる?それともお疲れかしら?」

「ああ・・」緒方のほうが戸惑っている。

「今日は庭を散歩したそうだね、大丈夫だったかい?]

「ええ・・とてもきれいなお庭ね・・見飽きなかったわ」

さりげなく茉莉が緒方の腕に手をまわし、

二人はいつも前からそうしていたかのように、ダイニングの席に着いた。

 

conversation

茉莉は夜明けにそっと自分のベッドに戻った

自分の行動がわからない・・

ただ・・夢を見たのだ・・

緒方が・・何か穴に引きずりこまれる夢・・

死ぬかもしれない夢・・

あのとき、うなされていた緒方を現実世界にひっぱりあげる方法を他に思いつかなかった

茉莉とて夢中だったのだ・・

私は・・?

茉莉はもう一度、眠りについた

そんな茉莉を緒方が見下ろしている・・

茉莉 お前はどういうつもりなんだ・・?

口にだせない問。

その朝、朝食を運んできた緒方の乳母だと名乗る老婆は、茉莉を上から下から見てため息をついた。

「事情が事情だから、スムーズに運ばないのはわかってたが・・一郎ぼっっちゃんもああ見えて不器用だからねえ・・」

ため息をつく。

「あんたは、早くそのご飯を全部食べれるぐらいに回復することだよ・・そしたら坊ちゃんの心配が一つ減る・・」

「あの、どうしてそのようなことを・・?」茉莉が尋ねる。

茉莉の無邪気な眼を見て老婆は首を振った。

「まいった・・無邪気に勝てるものはないねえ・・」

結局、良くわからない言葉をのこして老婆は出ていく。

茉莉は、だいぶ痛みを感じなくなった体をそろそろ動かしたいと思い、朝食を下げに来たメイドに庭を散歩して良いか聞いた。

メイドは喜んで「もちろんですよ 旦那様への良いご報告になるわ」とクローゼットをあけ、そこには茉莉のための下着から服から靴からバッグから、こんなにいらないというほどそろっていた。

「お散歩でしたら、このサンドレスとサンダルでは? 日傘もお持ちくださいね。せっかくの白い肌なんですから」

と、ブティックの店員のようなメイドに案内されることになった。

 

初夜

その日、緒方は飲みすぎた様子だった。

(私としたことが・・)

そのまま、水を飲み横になる。

やはり、飲みすぎたのだろう

幻影が現れる・・

茉莉だ・・

「一郎さん・・?」

茉莉が滑るように茉莉の横になる。

(これは夢か・・?)

茉莉が白い裸体をさらして、緒方に寄り添う

軽くキスして「一郎さん 茉莉を抱いて・・」

茉莉の良い匂い・・男に差し出された抗いがたい贈り物

茉莉・・いいのか・・?

ええ・・

ここで緒方は、抵抗をやめた

茉莉がどういうつもりか、どうでもいい・・

そっと茉莉の髪をなで、キスをし・・

二人の世界に入っていく・・

ぁ・・ あぁ・・ はぁ・・ ・・ぁ・・

ぁぁ・・・ はぁ・・ ぇぁ・・

茉莉の艶っぽい喘ぎ声・・

茉莉 いいんだね?

ええ・・

茉莉が緒方を受け入れていく・・

ぁ・・ぁ・・ ・・ ・・・ ・

身体を震わせて・・緒方の激しくなる動きに合わせて・・

ああ・・! ああー!

あああぁぁぁあああーーーーー

あぅ! ああーーー! えあぁっ!

はぁはぁとした息遣いと・・まだ余韻に痙攣している体が・・事実を証明している・・

茉莉はすっかり疲れたように、緒方にそのまま寄り添っている

二人はそのまま夢の世界に入った・・