Serenade2
茉莉は食事のあと、緒方を庭園の散歩に誘った。
ゆっくり花の芳香と月あかりを楽しみながら
「一郎さん、色々気を使ってくれてありがとう
私、まだ具体的にはわからないのだけれど・・働こうと思うの」
「働く!?」
緒方のほうが絶句した。
「君はまだ 体も戻ってないし・・とにかく無理だよ!!」
ものすごい勢いでとめられて茉莉がびっくりしている。
「だって、どの女性もやってることよ?
まあ、私ももう少しは甘えさせてらうかもしれないけど
このままではよくないと思うし・・
仕事は・・とにかく見つかると思うの」
緒方は固まっていた。
茉莉の言う通り、何でも良ければみつかるだろう・・
が、本来の茉莉がついたはずの大企業の秘書のような仕事は、茉莉が一度奴隷になった・・という噂はすぐながれるだろう・・
そうすれば、格好のセクハラの餌食になる・・
緒方はふる回転で茉莉の安全を考えていた。
茉莉の意志を尊重し、茉莉が傷つかないように・・
無言になった緒方を茉莉が心配そうに見上げていた・・